月曜から金曜までみっちり仕事。週末は学会に参加でした。 そんなバタバタした一週間の合間に、最近流行りのエージェントAIをつかいながら、今週はアプリの制作にチャレンジをしてみました。

自分でコーディングは一切できないプログラミングの専門家ではない自分が、たった数時間で、Google Playのクローズドテストまで辿り着いた記録です。

ステップ1:まずはネタを考える

やはり、ここは人間が考えないと何も始まりません。 (というかここ以外、やることがあまりないのかも)

・・昔のWindowsを触ったことがある皆さんであれば、ペイント機能でなんとなく遊んだことがある記憶があるはず・・。スマホでもそのような機能があれば、昼休憩の隙間に、スワイプしながら気晴らしになるかもしれません。

またうちには2人の子供がいますが、既存のアプリはどれもメニューが多すぎたり、ツールの切り替えが面倒だったり。子供が「描きたい!」と思った瞬間に、もう描けている。そんなシンプルなアプリがあったらいいのかもしれません。リッチな機能はいりません。

同時に、自分自身も仕事の合間にサッとメモを取りたい場面がある。紙とペンの代わりに、スマホを開いた瞬間にもう書ける。そんなツールがあったら便利かもしれない?

頭の中にあったのはこんなイメージでした。

起動したら即、画面いっぱいがキャンバス

1本指で描いて、2本指で消せる

写真を読み込んで、その上にメモ書きできる

こんな感じでシンプルな仕様を考えてみました。

ステップ2:AIコーディングアプリのインストール

使ったのは「Gemini」+「Antigravity(Claude Code)」です。

自分はプログラマーではありません。アプリ開発の経験もほぼゼロです。 そこで頼ったのが、2つのAIツールの合わせ技でした。 Antigravityを使うとClaudeCodeが無料で少しだけ使えます。でも少し使うとすぐに上限がきてしまいます。一方で私はGeminiのProプランを使っているのでそこまで厳しい上限がありません。そこで以下のように役割分担しました。

ステップ3:コーディング

①Geminiで「企画書」をつくる

まずはGoogleの「Gemini」に相談するところから始めました。

「子供向けのお絵かきアプリを作りたい。全画面キャンバスで、1本指で描けて、2本指で消しゴムになって……」

こんなふうに、頭の中にあるイメージをそのままGeminiと会話して、ふわっとしたアイデアを「仕様書」という形に整理してくれました。

どんな技術スタックを使うべきか

画面のレイアウトはどう構成するか

機能をどんな順番で実装すればいいか

ここがポイントなのですが、Geminiが作ってくれたのは「人間向けの企画書」ではなく、AIコーディングツールにそのまま渡せる形式の仕様書でした。いわば「AIが読むための設計図」です。なので、Geminiに対しても、ClaudeCodeでコーディングしてもらうので、と伝えながら仕様書を作成してもらいました。

アプリの名前は自分で考えました。 子供にも伝わる、ストレートな名前としました。ここも人間の方がすぐれているのかもしれません。

②:Antigravity × Claude Codeでコーディング

企画書ができたら、次はコーディングです。

ここで登場するのが「Antigravity」です。 Geminiで作成した仕様書をClaude Codeに渡すと、コードが生成されていきます。

エラーが出ても対話しながら修正していくだけ。「ここが動かない」と伝えれば、原因を分析して修正案を出してくれます。

すごいですね。まるで魔法のようです。 かかった時間は、およそ全体で3時間程度です。

そしてAPKのバージョンをつくり、テストにうつります。

自分のスマホに自作のアプリをインストールして、指でスーッと線を引いたら、筆のような線が描かれていく。画面いっぱいにおかきができるツールが大体上記の3ステップで作成することができました。

これを自分実際にコーディングするとなると・・・ この作業はおそらく年単位で、3年はかかることを考えると、やはり魔法のツールと感動しました。

作成したアプリのテスト画面 コツは「役割分担」——Geminiで考え、Claude Codeで作る

今回やってみて強く感じたのは、AIツールには「得意分野」があるということです。

役割 担当 やったこと 企画・設計 Gemini アイデアの壁打ち、仕様書の作成、技術スタックの提案 実装・コーディング Claude Code(Antigravity内) コード生成、デバッグ、機能の追加実装

Geminiは「何を作るか」を一緒に考えてくれる相談相手。Claude Codeは「どう作るか」を実行してくれる職人。この2つを組み合わせることで、自分のようなノンプログラマーでもアプリが形になりました。

もう一つ大事なのが、クレジット(利用料)の節約です。AIコーディングツールは使えば使うほどクレジットを消費します。だからこそ、企画の段階はGeminiでしっかり詰めておく。仕様書の精度が高ければ高いほど、Claude Codeでの手戻りが減り、結果的にコストも抑えられます。

そして今、「クローズドテスト」の壁にぶつかっています・・・

アプリが完成し、Google Play Consoleに登録。クローズドテストまで漕ぎ着けることができました。

ところが、ここで一つの壁が立ちはだかります。

Google Playの現在のルールでは、アプリを正式リリースするために「12人のテスターに14日間継続してテストに参加してもらう」必要があります。

この「12人」は高いハードルですね。今、ここで足踏みしている状態です。

アイデアさえあれば、アプリが作れる時代になった

振り返ると、今回の体験で一番感じたのはこのことです。

プログラミングの深い知識がなくても、AIに「こういうものが欲しい」と伝えれば、形にできてしまう。必要なのは、技術力よりも 「こんなアプリがあったらいいな」という発想 と、それを言葉にする力。

もちろん、AIが出してくるコードが完璧なわけではありません。エラーも出るし、意図と違う挙動になることもある。でも、そのたびに「ここが違う」「こうしてほしい」と対話を重ねていけば、少しずつ理想に近づいていく。

その過程はまるで、言葉の通じる優秀な職人と一緒にモノづくりをしているような感覚でした。

忙しい毎日の中でも、ほんの半日で新しいものが生まれる。この時代のモノづくりの楽しさを、少しでも伝えられたらうれしいです。では、今週も良い一週間を!