皆さん、こんにちは。 いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。 このブログでは、日常の気づきに少しの専門知識を交えながら、「人生を豊かにする知恵」や「経営学の学び」を皆さんとシェアしていきたいと思っています。
さて、この週末は家族で大阪のなんばにある吉本劇場へ行ってきました。
大阪に住みながら、ずっと行きたいと思いつつ行けていなかったのですが、思い腰を上げて予約をいれてようやく行くことが出来ました。テレビでおなじみの芸人さんがたくさん出演されていて、なんとM-1で大活躍した「たくろう」も生で見ることがきました。会場は終始笑いがあり、本当に貴重な経験をすることができました。。
それにしても驚いたのは、なんばの観光客の多さです。アジア系の方を中心にものすごい活気でした。そして、昔のなんばといえば「少しゴミが落ちていて雑多な街」というイメージがありましたが、見違えるほど綺麗になっていた気がします。きっと、見えないところで街を良くしようと頑張っている方々がいるのでしょう。そういった努力があるからこそ、多くの人が集まるのだと感動しました。
劇場では、途中で芸人さんたちによる「ミニゲーム」のコーナーがありました。まだ洗練されていない新しい取り組みで、少し落ち着きなく見える部分もありました。でも、一生懸命に頑張っている姿を見ると、観客は「頑張れ!」と応援したくなるものです。
さて本日は、クレイトン・クリステンセンの 『イノベーションのジレンマ』 をテーマに取りあげます。自分の学びを深める意味も込めて、今週から3回にわたりクリステンセンのイノベーション論を取り上げていきます。
第1回目の今回は、最もオーソドックスな「イノベーションのジレンマ」についてです。この理論のポイントを分かりやすく3つに絞ってみました。
イノベーションのジレンマの3つのポイント
「優れた経営」が失敗を招くという罠 優良企業が衰退するのは、経営者が無能だからではありません。むしろ、既存の優良顧客の声をしっかり聞き、彼らが求める「高機能・高品質」な製品を真面目に作り続けるという「合理的で正しい判断」をしているからこそ、足元をすくわれるのです。
破壊的イノベーションは「下」からやってくる 業界をひっくり返すのは、最初からすごい技術ではありません。最初は「機能は低いけれど、安くて使いやすい」というローエンド(低水準)な製品です。既存の顧客はそんな低スペックなものを求めないため、合理的なマネージャーはそこには手を出しません。
気づいたときには手遅れになる 最初は見向きもされなかった低スペックな製品が、徐々に技術力を上げ、やがてメイン市場の顧客が求める水準に達します。その時、既存企業が慌てて対応しようとしても、すでに市場は奪われてしまっているのです。
理論と感情の交差点:新しい挑戦をどのように評価するか??
クリステンセンの理論では、「既存の顧客は、自分たちにベネフィット(利益)のない新しい(低スペックな)取り組みを評価しない」とされています。だから企業は、合理的になればなるほど、破壊的なイノベーションに手を出せなくなります。ここにジレンマがあると説きました。だからイノベーションのジレンマというのですね。
しかし、吉本劇場での芸人さんたちの新しくチャレンジする姿を見て、私はふと思いました。 「現実の人間は、理屈だけで動いているわけではない」「人間、新しいチャレンジをしている人を応援したくなる」 ものだと。
芸人さんの不器用なミニゲームを見るときに、私たちは「完成度が低いから見たくない」とはなりませんでした。むしろ、その新しい挑戦や、もがいている姿を応援したくなります。
ビジネスにおいても、これは同じではないでしょうか。 企業やブランドが、ただ機能を提供するだけでなく、顧客との間に「絆」や「ファン心理」を築いていれば、企業が全く新しいジャンルや、まだ未完成なローエンドの挑戦を始めたとき、顧客は「見損なった」と離れるのではなく、「あの会社が面白いことを始めたぞ、応援しよう」と一緒に育ててくれる可能性があるのではないか。
合理的な判断のもと、理論上は切り捨てられるはずの「愛着」や「感情」が、実はイノベーションのジレンマを乗り越える一つの鍵になるかもしれません。日々の生活やビジネスの現場を見渡すと、そんな「優しさ」や「調和」を含んだ新しい戦略の可能性を感じてしまいました。
おわりに
「理論と日常の往復」 教科書に書かれているセオリーをそのまま鵜呑みにするのではなく、現場の空気や人間の感情と照らし合わせることが、私たちが学ぶ本当の意義かもしれません。
今回ご紹介したクリステンセンの理論ですが、実はこれで終わりではありません。時代が移り変わるにつれ、彼のイノベーションに対する考え方も少しずつ進化していきました。次回の第2弾では、その「理論の進化」について紐解いていきます。次回もお楽しみに!
それでは、良い一週間をお過ごしください。